| 隣接セクション | ||||
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| (新大阪方) 新関ヶ原き電区分所 |  | 羽島変電所 |  | (東京方) 稲沢き電区分所 |
東海道新幹線の羽島変電所は岐阜羽島駅～米原駅間，岐阜羽島駅から新大阪方へ約2km，長良川橋梁を渡った場所に設置されており，通常時は稲沢き電区分所から新関ヶ原き電区分所までのき電を担当しています．下り線の異相区分切替セクションの入口側のエアセクションは岐阜羽島駅を出てすぐの長良川の左岸付近にあり，下り線は長良川橋梁全体が異相区分切替セクションになっています．一方，上り線の異相区分切替セクションは出口側のエアセクションが長良川を渡る直前にあるため，全体が長良川の右岸にあります．
なお，羽島変電所の目の前には旧 三洋電機が2001年に自社の岐阜事業所(工場)の構内に建設した全長300mを超える巨大な太陽光発電パネルの建造物「ソーラーアーク」があります．当初は「SANYO」ロゴが掲げられ，2011年にパナソニックの子会社となってからは「Panasonic」のロゴに変更されたものの，現在に至るまで東海道新幹線の車窓風景の名所の一つとなっています．しかし，その後事業所の建物はほぼ全て解体され，ソーラーアークが建つ敷地も2022年にパナソニックから大阪の不動産会社に所有権が移っており，現在では「Panasonic」のロゴも撤去済みで太陽光発電も停止しています．さらに建造物自体の解体撤去の話もあるようなので，いつその巨大な姿を消してもおかしくない状況だと言えます．
1) 羽島変電所の全景．
2) 羽島変電所の正門．
3) 羽島変電所の銘板．
4) 羽島変電所を南側から見たところ．中部電力から77kVの電力を2回線の送電線で受電しています．
5) 受電鉄構と一次側77kVの機器類．断路器や遮断器などで構成されています．
6) き電用変圧器を西側から遠望したところ．き電用変圧器は送電線の1L・2Lそれぞれに対応して2台設置されています．
7) き電用変圧器を南側から見たところ．
8) 新幹線の高架下越しに見たき電用変圧器(1L側)．2次側のブッシングが8つあり，2つめと3つめ，6つめと7つめが接続されていることから中性点を持つ3巻線型のスコット変圧器(出力±30kV×2組)だと思われます．
9) き電用変圧器(2L側)．形状は少しことなりますが1L側と同様の3巻線型スコット変圧器だと思われます．
10) き電用変圧器の2次側出力の建屋への引き込み部分．1L側，2L側それぞれのき電用変圧器のM座・T座の各出力が遮断器などを通ったあと引き込み部のブッシングのところで合流しています．
11) 他の東海道新幹線の変電所同様に，建屋上部にも断路器など数多くの機器が並んでいます．
12) 建屋からのき電線引き出し部分．異相区分切替セクションの切替用開閉器やAT(単巻変圧器)などは建屋内に収められているようで，そこからブッシングで引き出されたき電線が屋上の機器を介して高架線上の鉄構に接続されています．
13) 西側から見た高架線上の鉄構．変電所建屋からのき電線を受け取り，上下線の東京方・新大阪方それぞれに振り分けています．
16) 鉄構の部分で下り線(左)・上り線(右)の異相区分切替セクションの中セクションのトロリー線へき電線が接続されています．
17) 鉄構を西側・新大阪方から見たところ．
18) 下り線の異相区分切替セクションの入口側のエアセクション．上下線に2つずつ，合計4つある羽島変電所のエアセクションのうちここだけが長良川の左岸にあり，下り列車が岐阜羽島駅を発車(通過)してすぐ，長良川を渡る直前に設置されています．なお出口側のエアセクションは長良川橋梁を渡り，羽島変電所の前を通り過ぎた場所にあるため，下り線の長良川橋梁全体が異相区分切替セクションの中セクションということになります．
19) 下り線入口側エアセクションの東京側の絶縁部．
20) 下り線入口側エアセクションの中セクション側の絶縁部．
21) 下り線東京方のトロリー線へのき電線接続部．岐阜羽島駅の下り副本線が本線に合流してすぐの場所にあります．
22) 下り線の異相区分切替セクションの出口側のエアセクション．羽島変電所の鉄構を通り過ぎて200mほどの位置にあります．
23) 下り線の異相区分切替セクションの出口側のエアセクションを新大阪方から見たところ．
24) 下り線出口側エアセクションの中セクション側の絶縁部．
25) 下り線出口側エアセクションの新大阪側の絶縁部．
26) 下り線新大阪方のトロリー線へのき電線接続部．
27) き電線接続部のそばにある碍子製の機器．上部にトロリー線摩耗検知用のケーブルが接続され，下部からも配線が引き出されていることから，全体が25kVで加圧されているトロリー線摩耗検知装置の信号を絶縁しつつ外部へ引き出すフォトカプラーかトランスのような機器だと思われます．
28) 上り線の異相区分切替セクションの入口側のエアセクション．
29) 上り線の異相区分切替セクションの入口側のエアセクションを南側から見たところ．
30) 上り線入口側エアセクションの新大阪側の絶縁部．
31) 上り線入口側エアセクションの中セクション側の絶縁部．
32) 上り線新大阪方のトロリー線へのき電線接続部．
33) 上り線の異相区分切替セクションの出口側のエアセクション．
34) 上り線の異相区分切替セクションの出口側のエアセクションを西側から見たところ．
35) 上り線出口側エアセクションの中セクション側の絶縁部．
36) 上り線出口側エアセクションの東京側の絶縁部と東京方のトロリー線へのき電線接続部．
37) 上り側の異相区分切替セクションのすぐ先には長良川橋梁があります．
38) 上り列車の12号車(編成前側)のパンタグラフが上り線出口側エアセクションを抜けたことを示す標識．
39) 羽島変電所と巨大な太陽光発電施設「ソーラーアーク」．旧三洋電機が建設し，子会社化によってパナソニックに引き継がれましたが現在は大阪の不動産会社に所有権が移り，かつてあった「Panasonic」のロゴも外されて発電も停止しています．
40) 2019年1月に東海道新幹線下り電車の車窓から撮影した「ソーラーアーク」．当時はまだ「Panasonic」と「SOLAR ARK」のロゴは付いていました．
41) 現在(2024年9月)の「ソーラーアーク」と東海道新幹線の線路．「ソーラーアーク」については解体撤去の話も出ているようなので，この光景が見られる時間も残り少ないのかも知れません．