本項では東海道新幹線の大垣補助き電区分所について説明しています.
大垣補助き電区分所は東海道新幹線 岐阜羽島-米原間に設置されています.東海道新幹線が開通した当時は大垣き電区分所として羽島変電所と新関ヶ原変電所のき電境界となっていましたが,東海道新幹線がBTき電方式からATき電方式に変更された際にき電区間長を長く取れることで変電所の数の削減が可能となったため新関ヶ原変電所が新関ヶ原き電区分所に格下げされ,それに伴って大垣き電区分所も大垣補助き電区分所に格下げされました.
大垣補助き電区分所は羽島変電所の新大阪方,新米原変電所とのき電境界となる新関ヶ原き電区分所までの間にあり,通常時は前後の区間が接続されていますが,事故が発生した場合や工事を行う場合などに接続を解除して停電する範囲を限定することが出来るようになっています.また,補助き電区分所内には単巻変圧器(AT)が上り線・下り線それぞれに1台ずつ設置され,ATき電線とトロリー線の間に接続されておりATポストとしての機能も果たしています.
東海道新幹線は岐阜市街地を経由するために北側に大きく遠回りしている東海道本線には沿わず名古屋から関ヶ原へ北西方向に直行しており,大垣市の中心部から離れた市内南部を通過しています.そのため,東海道本線の大垣駅は北東へ約3km離れた場所にありますが,大垣駅から南へ向かい三重県の桑名駅に達する養老鉄道(かつての近鉄養老線)が比較的近くを通っており,東南東約1.3kmに美濃青柳駅があります.
1) 大垣補助き電区分所のき電線鉄構.補助き電区分所の設備は高架下にあり,き電線鉄構とはケーブルを介して結ばれています.
2) 下り線側のき電線のケーブルヘッド.
3) 上り線側のき電線のケーブルヘッド.補助き電区分所のき電線(中性線を除く)は東京方・新大阪方のATき電線とトロリー線へのき電線,上下線4本ずつで合計8本ですが,ケーブルヘッドは上下線5本ずつあり,中央の1本はケーブル破損時などのための予備となっています.BTき電方式の時代は異相区分切替セクションを持つ大垣き電区分所でしたが,ATき電線は無く東京方・新大阪方のトロリー線へのき電線と中セクションへのき電線が上下3本ずつ,合計6本だったと思われるので,補助き電区分所化されてから5本ずつ設置されたものと考えられます.
4) き電線鉄構の真下からケーブルヘッドを見上げたところ.
5) 補助き電区分所の断路器やAT(単巻変圧器)などの主要機器は全て高架下の建屋に収められており,ATのラジエーターのみが屋外に設置されています.
6) 線路の北側からき電線鉄構を見たところ.
8) ケーブルヘッドの上の鉄構に取り付けられたき電線の表示(下り線側).中央のケーブルヘッドには「予備」の表示があります.
9) ケーブルヘッドの上の鉄構に取り付けられたき電線の表示(上り線側).
10) き電線鉄構の新大阪方の端部の表示.
11) 下り電車の車内から見たき電線鉄構.
12) 下り線新大阪方のトロリー線へのき電線接続部.鉄構のすぐそばに設置されています.
13) 上り線新大阪方のトロリー線へのき電線接続部.下り線側と同じ位置に設置されています.
14) 下り電車の車内から見た上り線新大阪方のトロリー線へのき電線接続部.
15) 上下線のエアセクション.き電線鉄構から400mほど東京方の杭瀬川橋梁上に設置されています.
16) 上下線の東京方の架線絶縁部.下り線東京方のトロリー線へのき電線接続部が設置されています.
17) 上り線東京方のトロリー線へのき電線接続部を下り電車の車内から見たところ.
18) 下り電車の車内から見た上り線エアセクションの東京方の架線絶縁部.
19) 上下線の新大阪方の架線絶縁部.
20) 下り電車の車内から見た上り線エアセクションの新大阪方の架線絶縁部.
21) 線路北側,杭瀬川の堤防から見た上下線のエアセクション.
22) エアセクションを通過するN700S系電車.