北陸新幹線　新越前き電区分所の
異相区分切替セクション

隣接セクション
(大阪方) 新敦賀変電所		新越前き電区分所		(高崎方) 新坂井変電所

　本項では北陸新幹線　新越前き電区分所の異相区分切替セクションについて説明しています．

• 1)　新越前き電区分所の全景．
• 2)　新越前き電区分所の正門．
• 3)　新越前き電区分所の銘板と標示類．
• 4)　き電区分所の心臓部，異相区分切替セクションの中セクションの電源を前後の区間いずれかに切り替える切替用開閉器．従来は2組の真空遮断器で構成されていましたが，最近では半導体を用いた静止型の装置も開発されています．屋外設置の設備が多い中で当設備は屋内に収められています．故障時やメンテナンス時のために同じものが2組(31・33と表示)設置されています．
• 5)　切替用開閉器を収める建屋の壁を貫通するブッシングと標示．11Tと13T(断路器の架台で見えにくいですが)はそれぞれ下り線の起点方・終点方の区間のトロリー線，SN1は下り線側の中セクション(のトロリー線）を意味します．
• 6)　上り線側の中セクションの電源を切り替える切替用開閉器．
• 7)　上り線用の切替用開閉器を収める建屋の壁を貫通するブッシングと標示．12T(鉄構などで見えませんが)と14Tはそれぞれ上り線の起点方・終点方のトロリー線，SN2は上り線の中セクションを示します．上り線の切替用開閉器も下り線と同様，32・34の2組設置されています．
• 8)　上り線用の切替用開閉器を収めた建屋の入口の表示．
• 9)　延長用遮断器．切替用開閉器と同様，建屋の中に収められています．通常時は開放されていますが，新坂井変電所と新敦賀変電所のいずれかが故障などで脱落した際に，健全な方の変電所から延長き電を行う際に投入されます．
• 10)　延長用遮断器を収めた建屋の入口の表示．
• 11)　き電区分所内には切替用開閉器や延長用遮断器の他にも，複数台ある機器の常用・予備の切り替えや設置機器をメンテナンス時に切り離すための断路器(基本的に上流の遮断器を開放して停電状態で扱う)や負荷断路器(電源投入状態でも負荷電流程度なら切ることができるが事故電流のような大電流は切れない)が多数設置されています．
• 12)　AT(単巻変圧器)．上下線の起点方と終点方用に合計4台並んでいます．巻線の両端がATき電線とトロリー線に，中間タップがレールに繋がる中性線に接続されています．
• 13)　下り線側のAT(AT1・AT3)．
• 14)　上り線側のAT(AT2・AT4)
• 15)　ATを横から見たところ．左に冷却油放熱のためのラジエーターがあり，ATき電線やトロリー線，中間タップなどのブッシングは右側に付いています．
• 16)　き電区分所の構内から高架橋上の鉄構に向かって立ち上がる引き出し線．
• 17)　上り線側の引き出し線鉄構を拡大してみたところ．
• 18)　上り線敦賀方の引き出し線とその表示．FはATき電線，Tはトロリー線，SN2は上り線の中セクショントロリー線を表しています．
• 19)　上り線高崎方の引き出し線とその表示．敦賀方と同様，FはATき電線，Tはトロリー線を表しています．またNは中性線を表していますが他の線より対地電圧が低いため小さいがいし1つのみで支持されています．
• 20)　下り線敦賀方の引き出し線とその表示．
• 21)　下り線高崎方の引き出し線とその表示．
• 
  き電線の色分け(:表示 :非表示)
  (F:ATき電線 T:トロリー線 SN:中セクション)
  F下り東京 T下り東京 SN下り F下り大阪 T下り大阪
  F上り東京 T上り東京 SN上り F上り大阪 T上り大阪
  22)　高架橋上に設置された鉄構．地上からの引き出し線を受け入れ，起点方・終点方それぞれのトロリー線やATき電線，中セクションのトロリー線への接続に振り分けられています．
• 23)　引き出し線の鉄構内には上下線それぞれの中セクションのトロリー線への接続部があります．
• 24)　引き出し線鉄構の敦賀方．切替セクションを構成するエアセクションの向こう側のATき電線・トロリー線が延びています．
• 25)　引き出し線鉄構を高架橋の反対側からみたところ．縦横にき電線が張られ，横線から縦線へはジャンパー線で接続されています．
• 26)　引き出し線鉄構の敦賀方を高架橋の反対側からみたところ．
• 27)　き電区分所の敦賀方すぐの場所には異相区分切替セクションを構成する2つのエアセクションのうちの1つが設置されています．
• 28)　エアセクションを横から見た所．
• 29)　エアセクションの反対側入口部を見た所．
• 30)　エアセクション部の架線柱．新敦賀変電所方へ延びるATき電線とトロリー線が2段に取り付けられています．
• 31)　下り線のATき電線(F)とトロリー線(T)の支持部の拡大．それぞれ敦賀変電所方に接続されていますが，地上の鉄構とは違い終点方の表示が「大阪」になっています．
• 32)　上り線のATき電線(F)とトロリー線(T)の支持部の拡大．「北陸新幹線の終点はあくまで大阪である」とさりげなく主張しているように見えるのは私だけでしょうか？
• 33)　敦賀変電所方のトロリー線が引き止められて架線に接続されています．一方ATき電線はそのまま通過して敦賀方に延びています．
• 34)　き電区分所から高崎方に約1km進んだ場所にあるエアセクション．27)のエアセクションと合わせて異相区分切替セクションを構成しています．
• 35)　エアセクションの一方の入口部．ここで終わる方のトロリー線と吊架線が通過する列車のパンタグラフに当たらないように少し引き上げられ，碍子5連で絶縁されています．
• 36)　エアセクションのもう一方の入口部．新幹線の本線上のエアセクションはトロリー線高さの変動を抑えるため，基本的には架線柱2区間分の長さになっています．
• 37)　エアセクションを高架の反対側からみたところ．
• 38)　新坂井変電所方のトロリー線の引き留めと架線への接続部．
• 39)　新坂井変電所方のトロリー線接続部を反対側から見た所．高崎起点437kmのキロポストが見えます．
• 40)　高崎方のエアセクション上の架線柱には新坂井変電所方へ延びるATき電線とトロリー線が支持されています．
• 41)　新坂井変電所方へ延びるATき電線(F)とトロリー線(T)の支持部の拡大．こちらはき電区分所の地上部と同様「東京」になっています．
• 42)　高崎方のエアセクションを通過するE7もしくはW7．防音壁が高いためほぼパンタグラフしか見えません．